Synmeの地政学がくしゅう帳

地政学でクールにザックリ日本の外交・軍事を学ぶ

イギリスの地政学01:1839-1842アヘン戦争

さて、4回だけイギリスの地政学を学ぶ。今回はアヘン戦争高橋洋一氏の世界のニュースがわかる! 図解地政学入門に学ぶ。最初に、クールにザックリまとめる。

1839年[US063]イギリスは阿片取り締まりに対抗して開戦。1842年[US066]清に勝利して南京条約で講和した。イギリスは1843年[US067]虎門寨追加条約を締結して香港島を獲得。清は広州、福州、廈門、寧波、上海の5港を開港させられた上、関税自主権を喪失、治外法権を認め、最恵国待遇を与えた。

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アヘン戦争1839年[US063]9月4日〜1842年[US066]8月29日)に敗北し、清はイギリスに対して香港島割譲と5港開港に加えて、賠償金支払と貿易完全自由化(公行の廃止)を約させられた。

そもそもイギリスは清から茶、陶磁器、絹などを輸入していた。支払代金としての銀の流出防止が必要であったため、インドで阿片を栽培して清に密輸出し、インドには自国から綿製品を輸出して、インドを介した三角貿易で茶、陶磁器、絹などの購入代金として支払った銀を回収していた。

南京条約(1842年[US066]8月29日)および虎門寨追加条約(1843年[US067]10月18日)と同じ内容の不平等条約を、清はアメリカ、フランスとも結ぶことになる。

虎門寨追加条約の内容は以下の通り。

  • 清朝は、広州、福州、廈門、寧波、上海の五港を開港し、イギリス商船による通商を認める。
  • イギリスの商人は内地旅行を禁止する。
  • イギリス人は五港の定められた地域の中で、家屋または土地を租借し居住することが出来る。
  • 双方の関税は、以後両国の共同の協定によって決める(関税自主権の喪失)。
  • イギリス人が犯罪を犯した場合、イギリスの官憲が逮捕、清朝と協議の上にイギリス官憲が共同調査する。すなわち領事裁判権を認める。
  • もし清朝が他国との条約で有利な条件を他国に与えた場合、イギリスにも同一条件を認める。すなわち清朝は片務的最恵国待遇を負う。

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世界のニュースがわかる! 図解地政学入門

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文責:鵄士縦七