Synmeの地政学がくしゅう帳

地政学でクールにザックリ日本の外交・軍事を学ぶ

ドイツの地政学15:1882三国同盟

ドイツ帝国の地政学、ドイツ統一後は「戦わない」ための同盟外交がOtto von Bismarckによって展開される。今回は三国同盟を学ぶ。事実だけ記載する。

1882年[US106]ドイツ帝国、オーストリア=ハンガリー帝国にイタリア王国が加わり、三国同盟(〜1915年[US139])を締結した。

f:id:synme:20180826164949j:plain

フランス第三共和政のチュニジア侵攻とバルドー条約締結(1881年[US105]5月12日)を契機にイタリアはフランスに対抗するためドイツ、オーストリアに接近する。

地図を見ると分かるけれど、フランスがチュニジアを保護国化すると、イタリアは北西からも南西からもフランスの侵攻の脅威にさらされることになる。Synmeも、一旦イタリアがドイツと組みたくなる気持ちは分かる。

1882年[US106]ドイツはオーストリア=ハンガリー帝国及びイタリア王国と三国同盟を締結した。ドイツとしてもロシアを失った補強という意味と、地理的にもフランス孤立化にイタリアが資するという判断だろう。

しかし、イタリアはオーストリアと領土問題「未回収のイタリア」を抱えており、三帝同盟と同様に、締結当初からドイツ以外の同盟国の間に対立関係を内包する同盟であった。

 

文責:鵄士縦七