Synmeの地政学がくしゅう帳

地政学でクールにザックリ日本の外交・軍事を学ぶ

【再掲】ロシアの地政学32:1891露仏同盟

【再掲にあたっての備忘録】Wilhelm IIが独露再保障条約の更新を拒絶(1890年[US114]6月17日)しても、イギリスとヘルゴランド=ザンジバル条約を締結(1890年[US114]7月1日)して順調な植民地経営を続けるドイツ第二帝国。

しかし、Otto von Bismarckの懸念はあっという間に現実のものとなる。ロシアとフランス第三共和政の接近である。

ロシアの観点からは、ドイツおよびオーストリアへの牽制としての意義に加えて、フランス資本の流入という側面が大きかった。

 

ひさしぶりにロシアの地政学を学ぶ。今回は露仏同盟。最初に事実だけ

独露再保障条約の更新が拒絶され、ロシアはフランスとの関係を強める。翌1891年[US115]には露仏同盟が公然化した。公式には1894年[US118]に締結され三国同盟を仮想敵国とした。

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公式の同盟は1894年[US118]1月4日に締結され、三国同盟を仮想敵国とする集団的自衛権が定められた。 

露仏同盟によりフランス資本をはじめとする外国資本がロシアに投下された。その代表例がシベリア鉄道の建設・開通(1891年〜1904年9月)であり、ニッポンの地政学にも大きく関わってくることになる。

また、これ以降に大量に投下された資本の回収が第一次世界大戦後のシベリア出兵の原因となるようだ。

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1891年[US115]フランス資本の資金援助を受けながら建設開始。1901年[US125]バイカル湖区間 を除いて一応の完成、日露戦争中の1904年[US128]9月に全線開通した。 

 

文責:鵄士縦七