Synmeの地政学がくしゅう帳

地政学でクールにザックリ日本の外交・軍事を学ぶ

イタリアの地政学04:1860サルデーニャ王国による中央イタリア諸国の併合

今回はイタリアの地政学として中央イタリア諸国の併合を学ぶ。最初にクールにザックリまとめる。

1860年[US084]サルデーニャ王国は、イギリスとフランス第二帝政の許可を得て、パルマ公国、モデナ公国、トスカーナ大公国、ローマ以外の教皇領を併合した。しかし、サルデーニャ王国はフランス第二帝政にサヴォワとニースを割譲しなければならなかった。

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結局、外交は「力」だ。

ヴィッラフランカの休戦において、「トスカーナ、モデナにおいて亡命君主の復位」が約束されたが、オーストリアの約束はあっさり守られないことになる。

一方で、プロンピエールの密約(1858年[US082])に基づくフランス第二帝政の約束はキッチリ守られることになる。第2次イタリア独立戦争(1859年[US083]4月29日〜7月11日)における軍事援助の見返りに、サヴォワとニースはフランス第二帝政に割譲された。

統一前のイタリアにはたくさんの国があるので、Wikipediaで場所だけ確認しておこうと思う。なお、パルマ公国やトスカーナ大公国では住民投票(国民投票)によって併合が決定されたそうだ。その是非は置いておいて、住民投票による併合というのはよくある話だということだ。こういう歴史上の「経験」の差が欧州諸国外交の強かさの源泉なのだとSynmeは思う。 

 

文責:鵄士縦七